【日中】日中に「人類愛」必要=国交正常化45周年で提言―元人民日報論説委員[9/30]

来日中の馬立誠・元人民日報論説委員ら中国の著名な民間言論人4人が29日、東京都内の日本記者クラブで記者会見した。

馬氏は同日に国交正常化45周年を迎えた日中関係の発展に向け、「戦術的な実利を乗り越えて幅広い価値観のコミュニケーションが必要だ」と述べ、「人類愛」で歴史問題の恨みを解かし、相手への相互理解を深めていくことが重要だと訴えた。

馬氏は2002年、日中間の歴史問題を超越し、理性的な和解を訴える論文「対日関係の新思考」を発表し、日中両国で大きな反響を呼んだ。

その後も靖国神社参拝や尖閣諸島をめぐり両国の対立が深まる中、中国国内で「民族の裏切り者」などと批判を受けながらも、著書「憎しみに未来はない」を出版するなど日中関係について発信を続けている。

馬氏は記者会見で、12年9月の尖閣諸島国有化とそれに反発する中国国内での反日デモを受けた日中関係について「両国首脳が国際会議で会談しても笑顔がない緊張した状況だったが、国交正常化45周年が近づくにつれ温かみを増している」と感想を述べた。

http://www.excite.co.jp/News/world_g/20170929/Jiji_20170929X061.html


日中関係「改善の兆し」 元人民日報論説委員の馬立誠氏

2002年に発表した「対日新思考」が日中双方で議論を呼んだ元人民日報論説委員の馬立誠氏が29日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、日中関係について「改善の兆しがある」と話した。

馬氏はその理由として、同日迎えた日中国交正常化45周年に合わせて北京で大規模な祝賀イベントが開かれたり、安倍晋三首相と中国の李克強(リーコーチアン)首相との間で祝電が交わされたりしたことを挙げた。

10月に共産党大会を控えるなか、「こうしたイベントが国の最高レベルに承認されていることは(関係改善の)ウォーミングアップのようなものだ」と話した。

馬氏は「中央公論」に最近寄稿した論文の中で日中関係の改善には「人類愛」が必要だと説いた。

馬氏は会見で、かつて経済発展が遅れていた中国は日本に資金や技術を求めて関係をつくったが、経済力で上回った時に関係改善の理由がなくなってしまうと指摘。

「戦術的で短期的な需要を乗り越え、幅広いコミュニケーションをする必要がある。それには人類愛という価値観が理想的だ」と主張した。(西山明宏)

http://www.asahi.com/articles/ASK9Y62BQK9YUHBI029.html

http://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170929005138_comm.jpg
記者会見する馬立誠氏=29日、東京都千代田区、西山明宏撮影