【社会】ウソの説明で売りつけた浄水器の被害総額20億円…業務停止命令にも懲りない詐欺師は家賃30万円の高級マンション暮らし

まったく懲りないヤツだ。
ウソの説明で浄水器を高額で販売していた特定商取引法違反(不実告知)容疑で27日、千葉県警に逮捕されたのは、植竹完治(42=東京都渋谷区)、肥後和仁(55=同中野区)、菅谷裕一(35=同千代田区)の3容疑者。
植竹容疑者は浄水器販売会社「東和」(同台東区)の実質的経営者、肥後容疑者と菅谷容疑者はその“部下”で、昨年6月と7月に神奈川県や愛知県の男女3人にウソの説明を行い、浄水器を約50万~70万円で購入させた疑いだ。

植竹容疑者らの手口はマニュアル化されていた。
新築マンションの入居者を狙って『水道管の点検に来た』と突然訪問する。
そんな必要はないのに『年に1回は4万円ぐらいかけて水道管の洗浄をしなければならないですよ』などと適当なことを言い、『当社の浄水器を設置すれば水道管の洗浄は必要なく、給湯器のフィルター掃除の必要もありません』などとウソの説明で売りつけていました」(県警関係者)

植竹容疑者は2004年ごろから同様の手口で訪問販売を行い、東京都や愛知県などから何度も業務停止命令を食らっていたというから、カエルの面に小便だ。
そのたびに社名を変え、悪びれることなく浄水器を“爆売り”していたという。

「植竹容疑者が代表をしていた『湊設備』は06年ごろから計5回、数カ月~1年の業務停止命令を受けています。
その後は『エグゼ』と社名を変えましたが、昨年3月に東京都と愛知県から業務停止命令と、まったく懲りていない。
それもそのはずで、昨年1~10月にかけて、18都府県で700件以上の契約を結び、約3億円の利益を得ていました。
被害件数が一番多いのが愛知の183件(被害総額7200万円)、次いで東京の170件(同6700万円)。
味を占めていたのでしょう」(捜査事情通)

植竹容疑者は少なくとも09年から8743件、約20億円も不正に売り上げたとみられている。

新築マンションの入居者は、入居時にある程度高い支払いをしているので、浄水器1台ウン十万円と吹っかけられても、『長い目で見たら入れてもいいかな』なんて思ってしまうのでしょう。
新築なのでキレイに保ちたいという気持ちもありますからね。植竹容疑者らは、そうした心理に巧妙につけ込んでいた」(前出の捜査事情通)

それにしてもバカ高い浄水器だけに性能が気になるが、「一応、浄水器としての機能は満たしています」(前出の県警関係者)。
ま、ただのガラクタではなかったようだが、植竹容疑者は不正に得たカネで、渋谷区の一等地で暮らしていた。

「50平方メートル台の2LDKで、家賃が30万円近くする高級マンションです。妻子もいます」(前出の捜査事情通)

国民生活センターによると、訪問販売をめぐるトラブル相談件数は12年の9万件に対し、16年は8万件と、あまり減っていない。
植竹容疑者のようなやからはウジャウジャいる。気をつけた方がいい。

写真:高級マンション暮らしだった(千葉県警浦安署に入る植竹完治容疑者)
http://i.imgur.com/N3LS3m4.jpg

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/214546/1