環境省は28日、今年の富士山の開山期間中の登山者数を発表した。
静岡、山梨両県の4登山道の合計は、前年比16%増の28万4862人で、2年連続で増加した。担当者は、「御嶽山や箱根山の噴火で減少した登山者の回復傾向が続いている」としている。
登山者数が最も多かったのは山梨県の吉田口登山道で、13・6%増の17万2657人。静岡県側の3登山道はいずれも登山者が増え、合計は19・7%増の11万2205人だった。富士山の開山期間は山梨が7月1日、静岡が7月10日からで、いずれも9月10日まで。
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一方、静岡県は、富士山の開山期間中の富士山保全協力金(入山料)の徴収状況が11・9%増の5204万7583円(速報値)だったと発表した。
ただ、登山者のうち、入山料を支払った人を示す「協力率」は3・3ポイント減の48・2%だった。県は、富士宮口と須走口で徴収時間を昨年より5時間延長し、協力率を7割に引き上げる目標を掲げていたが、下回った。
県富士山世界遺産課の担当者は「徴収時間や方法を再検討し、より多くの人に協力してもらえるようにしたい」と話している。入山料は1人当たり原則1000円を任意で徴収し、トイレの改修や山小屋への担架の配備などに利用している。
http://yomiuri.co.jp/eco/20170929-OYT1T50025.html