ネット企業への課税強化策を提案 欧州委、18年に
2017/9/30 13:25
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM30H0J_Q7A930C1000000/
【タリン＝共同】欧州連合（ＥＵ）のユンケル欧州委員長は29日、米国のＩＴ大手グーグルや交流サイト大手フェイスブックに代表される、インターネット上のビジネスを世界で行う企業への課税強化策を来年提案すると表明した。ＥＵはこれまでも、公正な競争を妨げているとして米ネット企業に厳格な態度で臨んでおり、米側の反発を招く恐れがある。
エストニアの首都タリンでのＥＵ非公式首脳会議「デジタルサミット」後に記者会見し述べた。
フランスのマクロン大統領は別に開かれた記者会見で「アングロサクソン系（ネット企業）はゲームのルールを尊重しない」と主張し、欧州で事業展開しているのに納税が少ないと批判。全28加盟国中、ドイツやイタリアなど19カ国がこうした企業への課税強化に賛成していると語った。
ただ、アイルランドなど低い法人税率で米ＩＴ企業の欧州拠点を誘致した国々は、ネット企業課税は欧州だけでなく世界的なルールづくりが必要だとして、マクロン氏の考えとは距離を置く。
