【北朝鮮】潜水艦発射型の弾道ミサイル(SLBM)開発で爆発事故か 死傷者も[9/30]

北朝鮮東部の咸鏡南道新浦(ハムギョンナムドシンポ)で9月半ば、ミサイル用とみられるエンジンの地上噴射試験が行われたと軍事関係筋が明らかにした。試験は失敗したという。米韓両国は、新型の潜水艦発射型弾道ミサイル(SLBM)の開発実験の可能性があるとみて注視している。

試験では爆発が起き、北朝鮮技術者に死傷者が出たという。新浦は日本海に面し、北朝鮮軍の潜水艦基地がある。労働新聞が8月23日付で公開した金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長による国防科学院の視察写真には「水中戦略弾道弾 北極星(プッククソン)3」と書かれた図が写っていた。今回の試験は、この北極星3の開発実験だった可能性があるという。

北朝鮮は昨年8月、射程が約2千キロとされるSLBM「北極星」を発射。北極星3は、北極星の射程を延ばした新型とみられる。

北朝鮮は現在、米本土の攻撃を想定し、SLBM発射管1、2基を備えた3千トン級の新型潜水艦を開発中とされる。北朝鮮関係筋によれば来年春までの完成を目指しているという。

韓国政府は、北朝鮮が10月10日の朝鮮労働党創建記念日の前後などに、大陸間弾道ミサイルICBM)「火星14」(射程約1万3千キロ)やSLBMの試射を行う可能性があるとみて警戒している。(ソウル=牧野愛博)

http://www.asahi.com/articles/ASK9Y3JPXK9YUHBI00P.html

http://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170930001828_comm.jpg
8月23日付の労働新聞(電子版)に掲載された金正恩氏(左)の国防科学院視察写真。右奥の図に「北極星3」の文字が見える