【総選挙】希望、過半数擁立目指す 維新とすみ分け

衆院選 希望、過半数擁立目指す 維新とすみ分け
毎日新聞2017年9月30日 02時30分(最終更新 9月30日 04時17分)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170930/k00/00m/010/204000c

 希望の党小池百合子代表(東京都知事)は29日の都庁での記者会見で、10月10日公示の衆院選にあたり、定数(465人)の過半数となる233人以上の公認候補擁立を目指す考えを示した。「政権選択の選択肢としての擁立を目指している」と語った。また、日本維新の会と選挙区調整して「すみ分け」を目指すとした。一方、民進党からの合流希望者に関して「排除されないということはない。排除する」と述べ、全員は受け入れないと明言した。【高橋恵子、梅田啓祐】

 小池氏は会見で、擁立の規模について「もちろん3ケタ(100人)は十分にクリアできると思っている。3ケタのうちどの方向になるか最善の努力を続けたい」と語った。
 選別方針については「安全保障、憲法観での一致が必要最低限だ。一人一人これまでの考えを踏まえて判断する」と話した。「現下の北朝鮮情勢で、リアルな対応を取ろうという方々がおられるようだ」とも述べ、安全保障法制白紙撤回などの民進党の方針放棄が合流の条件になると示唆した。維新については「改革の考えが重なる」と評価し、選挙区調整について「それぞれ選挙区がどういう状況か確認して答えを出したい」と語った。
 会見に先立つ29日午前、小池氏は民進党前原誠司代表と都内のホテルで会談し、候補者調整を急ぐ方針を確認。民進党玄葉光一郎総合選対本部長代行と希望の党若狭勝衆院議員が実務的な協議をすることで合意した。小池氏はその後、記者団に自身の衆院選立候補について改めて「しません」と否定した。
 玄葉氏と若狭氏はその後、都内のホテルで協議した。若狭氏は29日夜のBSフジの番組で、民進側から「1次リスト」として前職や元職、新人を含めた「100人強」が既に示されていると明かした。
 希望の党は公約作りも急ぐ。両党は政策を協議する新たな窓口も設置した。しかし、小池氏は会見で「政策は希望の党として作る。合意するものではない。党対党で合流する話はそもそもない」とクギを刺した。
 希望の党は同日、小池氏が30日に大阪市に赴き、維新代表の松井一郎大阪府知事と、愛知県の大村秀章知事と会談すると発表した。その後に共同記者会見も行い、選挙で連携する姿勢を示す見通しだ。小池氏は29日の会見で「『3都物語』で互いに連携し、真の地方分権を確実なものにする。選挙に臨む話もすることになる」と語った。